犬の気持ちを理解しよう。犬の気持ちを行動から読み解く方法とは?

こんな行動をしているとき、犬の気持ちはどうなっている?

「犬の気持ちを理解したい。」愛犬と過ごす日常で、飼い主ならば考えますよね。 人間の言葉を話せない犬の気持ちは、行動から読み解くことが可能です。 犬の行動には理由があり、自分の感情や立場をさまざまなボディランゲージによってあなたに伝えているのです。 行動の意味を知れば、あなたの犬がどんな気持ちかわかるようになりますよ。 ぜひ最後まで読んで犬の気持ちを理解し、愛犬との毎日を楽しんでくださいね。

目線からわかる犬の気持ち

犬はときどきあなたを見つめたり、目線をそらしたりしますね。愛犬の目線は、あなたに何を伝えているのでしょうか?

目を合わせてくるときは求めている?

犬は日頃から、飼い主の行動をよく観察しています。 元気よくしっぽを振って、口角を上げながら見つめてくるときは散歩や食事、おやつなどの要求をしていることがあります。 しかし犬からの要求に素直に応じてしまうと、犬は「要求は通るもの」と認識してしまいます。 あなたのいうことを聞かなくなり、「自分の立場があなたより上だ」と勘違いする可能性があります。 愛犬から要求されたら「マテ」や「オスワリ」などの「要求返し」をしてから、ご褒美としておやつなどをあげましょう。 じっとあなたを見つめて指示を待っているのであれば、愛犬はとてもおりこうさんですね。

目をそらしているときは何かを隠していたり困っている

犬にいたずらを注意すると「自分じゃないよ」と申し訳なさそうに、そっと目をそらしますよね。 目をそらすのは、敵意がないことをアピールしてあなたがこれ以上怒らないようになだめるためで、ストレスから逃れるための行為でもあります。 自分の都合が悪いとき、犬は困って「あなたという現実」から目をそらします。なかには視線だけでは足りず、背中を向けてしまう子も。 いつもは優しいあなたが急に怒りだすと、愛犬は困ってしまいます。 叱ることは大切ですが、普段から犬への態度を統一させてストレスを軽減させてあげることも飼い主の務めです。

舐めてくるときの犬の気持ち

犬があなたを舐めてくるときは、シチュエーションや舐める場所によって伝えたいことが変わります。

愛情を表現している

手を舐めてくるとき、愛犬はあなたに愛情を伝えています。 愛犬は日頃から食事やおやつを与えてくれたり、自分をやさしく撫でたりするあなたの手が大好き。 また、あなたの顔を舐めるのも、尊敬と愛情がこもった行為です。 ただあなたが叱っているときに舐めてくるときは、「怖いから怒らないで」というサインの場合もあります。

かまってほしいときにも

あなたが作業しているとき、本やテレビに夢中なときに足や手を舐めてくることはありませんか? 愛犬は退屈なとき、かまってほしくて自分に注意を向けさせるためにあなたの体を舐めてきます。 かわいくてつい遊んであげたくなりますが、「自分の要求がいつも通る」と思わせるきっかけになることも。 わがままな子にならないように、無視をしたり「ダメな時はダメ」としつけたりすることも大切です。

あくびをしているときの犬の気持ち

大きくあくびをする愛犬はとてもかわいらしいですよね。 犬があくびをするときはどんな気持ちなのかを見てみましょう。

人間同様、眠いときにあくびをする

人間のように犬も眠いときにあくびをします。 寝起きや、散歩から帰ってきてリラックスしているとき。遊び疲れてお昼寝をはじめるときにもあくびをします。 また、人間同士のようにあくびがうつることも。 あなたのあくびが愛犬にうつったなら、それは強く信頼関係が結ばれている証拠です。

ストレスを感じている場合も

不安やストレスを感じたときにも犬はあくびをします。 いたずらで叱ったとき、愛犬があくびをするのを見て「反省していない」と感じて、もっと叱りつけたことはありませんか? これはストレスを感じており、自分の緊張をほぐすためのあくびです。 愛犬は「はやく優しいあなたに戻ってほしいな」と伝えているので、叱るときは手短に終えてあげましょう。

鳴き声のテンションや大きさからわかる犬の気持ち

ひと口に犬の鳴き声とはいっても、小さな声でクンクンと泣くものから大きな声で吠えることもありさまざま。 犬が鳴くそのとき、いったい何を感じているのでしょうか。

大きい声で吠えて嬉しさや警戒心を表現

ハイテンションで尻尾を大きく振りながら連続して吠えるのは、大好きなあなたが帰宅したときや遊んでいるときではありませんか? 嬉しさのアピールをする愛犬の声は「ワフワフ」と聞こえますね。 一方、警戒しているときも吠え方が似ています。愛犬が警戒吠えするのは、あなたに危険を知らせるため。 物音や他人、他の犬に対して警戒していても同様に勢いよく吠えるので、愛犬の表情や雰囲気をよく観察して判断しましょう。 警戒吠えはよく「無駄吠え」といわれますが、犬が吠えるのは必ず何かしらの理由があります。決して無駄に吠えているわけではありません。 吠える原因を突き止めて解決してあげることが一番です。

小さく鳴くのは寂しさや悲しいとき

「クンクン」と小さく鳴くのは寂しさや悲しみの表れです。 あなたがいなくなって不安なとき、そばに行きたいのに近づけないときはこの声を出します。 あなたに甘えたいときや何かを要求しているときも。 つい手を差しのべたくなりますが、必ずしもかまってあげることが愛犬のためになるとは限りません。 しかしまれに、ひとり遊びに夢中になって、使っていたおもちゃが自分でとれない隙間に入り込んでしまったときも困ったようにクンクン鳴きます。 その場の状況を見て対処してあげましょう。

唸っているのは威嚇や怒っているかも

威嚇しているときや怒っているときは「ウウー」「グルルル」など、歯をむき出しにして唸ります。 尻尾が下がっていたら、攻撃態勢なので無理に刺激しないよう注意しましょう。 ただ、遊びに夢中になりすぎて唸り声を出す子もいます。 はしゃぎながら伏せている時に唸っているのは、遊びが楽しくて興奮しているためです。

近づいて体を寄せてくるときの犬の気持ち

愛犬があなたに体をすり寄せてくると、いとおしさを感じて幸せな気持ちになりますよね。 このとき犬はどんな気持ちなのでしょう。

とにかく甘えたい

愛犬があなたに体を寄せてべったりくっつくのは、大好きなあなたにとことん甘えたいときです。愛犬は、体をすり寄せて自分の存在をアピールしています。 全身の筋肉を緩ませてまったりとあなたに寄り添うのは、安心しきっている証拠。 あなたがどうしても手を離せないとき以外は、優しく迎え入れてあげましょう。

自分のニオイをつけてマーキング

マーキングの場合、犬はあなたよりも自分の立場が上だと認識しています。 叱ると唸ったり、あなたの言うことを聞かなかったりするのであれば、しつけ直しが必要です。 もしくは、大好きなあなたの匂いを自分の体につけるための行為としても考えられます。 人間が香水をつけるのと似ていますね。好きな匂いを体にまとわせたいと思うのは犬も同じなのです。

しっぽの動きで興奮度がわかる犬の気持ち

犬がしっぽを振っているのは「嬉しいとき」だと思われがちですが、それはちょっとちがいます。 実は、犬のしっぽは興奮度のバロメーター。振り方や角度によって、犬の興奮具合がわかります。 あなたの愛犬のしっぽの動きについて紹介しますね。

しっぽを振っているときは興奮している?

たとえばあなたとのお出かけや食事の際に、愛犬がしっぽをフリフリするのは「興奮」+「嬉しい」ときです。 犬がぶんぶんとはち切れんばかりにしっぽを振っていたら、興奮度がMAX状態。 しっぽの動きがほとんど見られないのであれば、犬の心は落ち着いた状態です。 あなたが「愛犬はいまどんな気持ちなんだろう」と思ったら、しっぽの状態(興奮度)と同時に、表情や状況(感情)を見てみましょう。 「興奮」+「感情」を見ることで、言葉はわからなくても愛犬がどんな気持ちなのか読み解けますよ。

しっぽが上がっているのは嬉しさと警戒

嬉しいときや警戒時などの状況にかかわらず、犬はドキッとするとしっぽがピョンと上にあがります。 しっぽが高く上がって小刻みにフリフリしていたら、愛犬が嬉しい気持ちの表れ。 一方警戒しているときは、しっぽは高い位置でゆらゆらとゆるやかに振ります。 そのほか腰を落とした「オスワリ」や「フセ」の状態で尻尾をゆっくりと振っていたら、あなたへの敬意を表現しています。

しっぽが垂れているときは不安や恐怖を感じているかも

しっぽが垂れ下がるとき、犬が感じているのは不安や恐怖。 とくにしっぽをお尻の下にクルンと巻き込んでいたら、恐怖のサインです。 低い位置でしっぽが揺れているときは警戒モード。 相手に心を開きっておらず、不快感をあらわにしています。 緊張していたり、何か気になるものを発見したりしたときのしっぽは、体と水平にピンと張ったような状態です。

犬種によって性格も違う!

もちろん個体差はありますが、犬種によってもそれぞれ性格があります。 人気の犬種3つの主な性格を見ていきましょう。

トイプードルは温厚な性格

ぬいぐるみのようなモコモコの毛並みが愛くるしいトイプードル。 その性格は明るく温厚で、人に対して友好的です。賢い頭脳を持っているのでしつけがしやすい犬種といえます。 ただ賢いぶん、要求に応えすぎて甘やかすと、わがままに育ってしまうことも。 常日頃から威厳をもって接することが大切です。

チワワは勇敢で賢い

チワワは、犬のなかでは世界最小。クリンとした目がウルウルすると守ってあげたくなりますよね。 しかしその小さな見た目にもかかわらず、性格は勇敢でエネルギッシュ。 活発で愛情深く、とくに飼い主が他のことに夢中になっているとヤキモチを妬くこともしばしば。 好奇心旺盛で賢く、しつけがしやすい犬種です。

柴犬は飼い主に忠実

柴犬は、日本犬で唯一の小型犬です。 忠犬の代名詞ともいえる柴犬は、飼い主には忠誠を誓い生涯をかけて愛しぬきます。 我慢強く頑固な性格は、まるで昭和のお父さんのよう。 警戒心が強く、初対面の人や犬とは仲良くなりにくいので、幼い頃から慣れさせる訓練が必要です。

犬の気持ちを読み解いてこれまでより仲良くなろう!

愛犬の行動には、すべて理由があります。 犬は人間の言葉を話せません。しかし日頃の何気ない愛犬のボディランゲージには、あなたへの言葉が詰め込まれているのです。 愛犬があなたに発しているサインを読み取って、愛犬ともっと仲良くなってくださいね。